Vol.5 ゲームのサウンドに関わる人たち
今回は、ゲームを作る人たちの中でも、
『ゲームのサウンド制作に関わってくる』
人たちに絞って、話を進めていきます。
サウンドクリエイターになりたいという方には必見となりますので、是非、ご覧下さい!
●ゲームのサウンドに関わる人たち
②コンポーザー
③サウンドデザイナー
④サウンドインプリメンター
⑤サウンドプログラマー
主にインハウスクリエイター(ゲーム会社所属の正社員)として、
上記の職種がゲームのサウンド制作にメインとして関わります。
それぞれ、説明していきましょう!
①サウンドディレクター
そのプロジェクトのサウンドに関する品質や進行管理を行います。
つまり、サウンド部門のトップということですね。
普通の会社でいうと、課長に当たります。
プロジェクトのサウンドの方向性を決めたり、
サウンドクリエイターが作ったデータのチェックをしたり、
他部署と折衝したり等々、データを作るというよりは、
プロジェクトの進行役のほうが近いですね。
また、皆さんがゲーム会社にサウンドクリエイターとして就職した場合、
このサウンドディレクターが直属の上司となる可能性が高いので、
出来れば、仲良くしましょう(笑)。
②コンポーザー
ゲームに必要な楽曲を制作するサウンドクリエイターです。
サウンドディレクターが周りとの折衝が多い仕事に対し、
コンポーザーは、自分の内面と向き合いながら、
ひたすら曲を作ることになります。
ゲームの内容は忘れてしまったけど、曲だけは覚えていることがあるように、
楽曲はゲームを印象付ける大事な要素です。
そのため、コンポーザーの役割は非常に大きいのです。
②サウンドデザイナー
『サウンドデザイナーって何??』
と思った方もいるでしょう。
サウンドデザイナーとは、『効果音』を作るサウンドクリエイターです。
私もサウンドデザイナーですね。
効果音はあらゆるシーンで使われます。
そのため、コンポーザーと違い、他職種との折衝と意思疎通が大切で、
フットワークの軽さも重要になってきます。
また、サウンド”デザイナー”となっているように、
サウンドをデザインすることも重要になってきます。
サウンドデザインについて書き始めると長くなってしまうので、
別の機会に記事にしたいと思います。
④サウンドインプリメンター
割と最近出てきた言葉ですね。
何をやっているかというと、サウンドデータの実装となります。
・・・。
これだけだと、まだわかりにくいと思うので、一例を。
例えば、3Dのゲームだと、フィールドにいたら環境音が再生されます。
風の音とか、川の音とか、滝の音とか、鳥の鳴き声とかですね。
色々ありますが、全てのフィールドで上記の環境音が鳴っているわけではありません。
鳥のいないフィールドもありますからね。
なので、どこでどの環境音が鳴っているかを、
特殊なツールを使ってゲームに反映させる必要があります。
その作業を担当するのが、『サウンドインプリメンター』です。
以前はサウンドデザイナーが兼任していましたが、
プロジェクトの規模が大きくなってきて、
実装まで手が回らないケースが出てきたため、
実装専門のスタッフがアサインされるようになりました。
なお、規模が小さいゲームでは、
サウンドインプリメンターは、サウンドデザイナーが兼任することになります。
⑤サウンドプログラマー
Wwise などのミドルウェアをゲームにインテグレート(統合)したり、
そのゲームに必要なサウンド機能を作る『プログラマー』です。
これは、カプコンさんの↓の記事がわかりやすいので、
興味がある方は、こちらからご覧下さい!
なお、サウンドのプログラミングを専門としている人もいれば、
普通のプログラマが兼任するケースもあり、
プロジェクトの規模が大きかったり、独自のサウンドシステムが必要な場合、
本職のサウンドプログラマーが担当しますが、
そうでない場合、普通のプログラマーが担当することがあります。
●上記以外で、ゲームのサウンド制作に関わる人たち
①ミュージシャン
基本的には、ゲームの楽曲はDTM(打ち込み)で作りますが、
全部、もしくは一部を実際の楽器に差し替えるケースがあります。
その場合は、プロのミュージシャンに依頼し、
レコーディングをすることになります。
②レコーディングエンジニア
ミュージシャンに依頼する場合、
レコーディングする時は、エンジニアさんが担当します。
ただ、最近はコロナの影響もあり、宅録も増えてきましたね。
③声優
わざわざ説明する必要はないですね(笑)。
なお、声の収録にサウンドクリエイターが立ち会うケースもあるので、
運が良ければ、好きな声優に会えるかもしれませんよ!
④音響監督
声優さんの収録を仕切る方です。
収録にはディレクターなどのゲーム会社の社員が立ち会うのが基本なのですが、
規模の大きいプロジェクトだと、収録期間も長期にわたるため、
彼らが立ち会えないケースが出てきます。
そのため、収録の現場を仕切る音響監督が重要になります。
如何だったでしょうか?
上記以外にも、サウンド関連で関わる方は多く、
サウンドクリエイターになった場合、
それぞれの専門分野のプロたちと付き合っていく必要があります。
臆することはありませんが、
基本的な礼儀や一般知識、コミュニケーション能力などは、
今のうちから鍛えておきましょう!
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